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「菊花賞は武豊で買え」を再び証明。
ワールドプレミアと最年長記録樹立。
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph byKyodo News
posted2019/10/21 11:30
皐月賞馬、ダービー馬不在の菊花賞を制したのはワールドプレミアと武豊。まだキャリア6戦目、底は見えていない。
気性難でこの強さ、可能性は?
80代目の菊花賞馬となったワールドプレミアは、3月の若葉ステークスでヴェロックスの2着になったあと休養に入り、ソエなどのため、春のクラシックには出走できなかった。
6戦すべてで手綱を取っている武が「まだ改善したいところがある」という現状でも菊花賞を勝ってしまったのだから、気性面の課題などが解消されたらどれだけ強くなるのか、怖いほどだ。
7歳上の全兄ワールドエースは、皐月賞2着、ダービーは1番人気で4着。重賞勝ちはマイラーズカップだけだが、ノーザンファームの吉田勝己代表が「サラブレッドの見本のような馬」と絶賛していた逸材だ。
その兄を実績面で上回ったワールドプレミアのスケールには、はかり知れないものがある。