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年間本塁打1083本増の異常事態。
バーランダーの警鐘はMLBに届くか。 

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四竈衛

四竈衛Mamoru Shikama

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posted2019/10/20 11:30

年間本塁打1083本増の異常事態。バーランダーの警鐘はMLBに届くか。<Number Web> photograph by Getty Images

今季300奪三振に到達したバーランダー。ゲリット・コールも300奪三振を達成しており、同一チームで2人が300奪三振を記録するのは、2002年ダイヤモンドバックス以来。

「運動能力を駆使して次の塁を」

「今は、どんな打者でも遠くへ飛ばせる。シングル安打よりも長打が出やすいのだから、それは理解できる」と、打者のアッパースイングなどに一定の理解を示したうえで、本塁打ばかりを狙う、球界全体の大味な野球スタイルに警鐘を鳴らす。

「個人的には、スモール・ボールが戻ってくるのを見たい。言葉としてスモール・ボールとは言いたくないが、多くの人はスモール・ボールをバントすることだと思っているだろう。僕は細かい部分で、運動能力を駆使して次の塁を狙い、チームとしてより多くの得点をすることだと思う。我々はホームラン、ホームランでワイワイ騒ぐ、それの最盛期にいる」

 ちょうどイチローがメジャーデビューした2001年当時、マリナーズが本塁打こそ少なかったものの、スピードと機動力、鉄壁の守備力で白星を重ね、現在も年間最多記録として残る116勝を挙げた。その後、'02年のエンゼルス、'05年のホワイトソックスなどはチームカラーとして「スモール・ベースボール」を掲げ、世界一まで上り詰めた。

総観客数は12年前から1000万人以上減。

 バーランダーは、さらに具体的なプレーまで例に挙げた。 

「一塁に走者がいれば、次の打者が右翼へ打って、一塁から三塁へ進めば、称えられる瞬間。さらに次の打者が犠牲フライを打てば、また別に称えられる瞬間なんだ。野球というゲームにはいろいろな愛し方があるが、少し別の方向に崩れているから、正しくなってほしいね」

 バーランダーの言葉通り、野球の「愛し方」は、選手、ファンによっても異なるだろう。

 ただ、今季の総観客数は6849万4752人。史上最多を記録した2007年から1000万人以上減少した。

 この重い事実を、米球界はどう見るのだろうか。

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