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『祖国と母国とフットボール ザイニチ・サッカー・アイデンティティ』ルーツを巡る苦悩と葛藤が滲む。願いにあふれたアイデンティティの物語。 

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早見和真

早見和真Kazumasa Hayami

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posted2019/10/02 07:00

『祖国と母国とフットボール ザイニチ・サッカー・アイデンティティ』ルーツを巡る苦悩と葛藤が滲む。願いにあふれたアイデンティティの物語。<Number Web> photograph by Sports Graphic Number

『増補版 祖国と母国とフットボール ザイニチ・サッカー・アイデンティティ』慎武宏著 朝日文庫 760円+税

 スポーツと政治は別もの――。いつの頃からかやけに耳につくようになったフレーズだ。

 それも東アジア諸国との関係において語られることが多い。本書は鄭大世や安英学、あるいは李忠成といった名を知られた選手を筆頭に、朝鮮半島にルーツを持ち、かつ日本で生まれ育った有名無名のサッカー選手を丹念に追ったノンフィクションだ。

 物語は二〇〇五年、埼玉スタジアムで行われたワールドカップ・アジア最終予選、日本対北朝鮮の一戦から始まる。拉致事件や核保有をめぐり、日朝関係は最悪の時期だった。「何か起きるかもしれない」という下品な好奇心を多分に孕みながら、この試合の注目度が異様に高かったことを僕もよく覚えている。

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