イチ流に触れてBACK NUMBER
イチロー、草野球デビューに向けて。
シアトルで1日300球を投げ込む。
posted2019/09/24 11:45
text by
笹田幸嗣Koji Sasada
photograph by
KYODO
胸に「CHIBEN」、袖に「神戸」。
上下白のユニフォームは襟もとのハイネックがアクセント。
背には名を記すことはなく、背番号は「51」ではなく「1」。
この冬に日本で草野球デビューを果たすイチローさんの新たなるユニフォームだ。
自らデザインし、シンプルかつトラディショナルなスタイルに「なかなか格好いいですよ」と、イチローさんはご満悦。このピカピカのユニフォームを身に纏い、このオフ、イチローさんは新たなる野球人生の扉を開こうとしている。
デビュー戦の場も決まった。
カタカナの「イチロー」を育てあげたオリックス・ブルーウェーブの本拠地だった元・グリーンスタジアム神戸、現・ほっともっとフィールド神戸だ。'01年のシアトル・マリナーズ移籍後もオフシーズンは毎年自主トレを続けてきたこの「HOME TOWN」でイチローさんは仲間たちとプレーする。
イチローさん曰く「素人ばかり」。
「KOBE CHIBEN」とは――。
イチローさんが実質オーナー兼エース投手を務め、現役時代に神戸市内での自主トレをサポートしていた友人らで構成される。
一般的にイチローさんの草野球チームと聞けば、プロ野球OB、アマチュアでもかなりのレベルで活躍したセミプロのような玄人集団と想像する方も多いだろう。なにせ、真ん中に立つのがイチローさんだから当然である。
しかし、「KOBE CHIBEN」のメンバーはまったく違う。野球未経験者が圧倒的に多い。経験者は長くイチローさんの自主トレで専属打撃投手を務めてきた元オリックスの藤本博史氏だけ。その他のメンバーはイチローさん曰く「素人ばかり」というレベルだ。