フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
前年のファイナル王者に勝利!
ジュニアGP初優勝・佐藤駿。
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph byAkiko Tamura
posted2019/09/02 18:00
レイクプラシッドでのジュニアGP大会で優勝を飾った佐藤駿。埼玉栄高校に通う15歳。
フリーでは3度の4回転に挑戦。
翌日のフリーでは3度、4回転に挑戦した。
冒頭の4サルコウは着氷でステップアウトしたが、次の4トウループは2回ともクリーンに降りた(4+3トウループは4トウループをきれいに降りて、2つ目の3トウループの着氷で手をついた)。
もともと4回転の練習はサルコウからはじめていたが、トウループに切り替えてみたら調子が良く、まだ中学生だった昨年あっさり試合で成功させた。だが4サルコウはまだ試合ではきれいにきめていない。
「練習では3、4回跳んだうちの2、3回は決めるんですが、本番ではなかなか……」とちょっと苦笑した。
後半では3ルッツの転倒などミスもいくつかあったものの、フリー137.93、総合217.12でSPに続き、フリーでも国際大会のパーソナルベストスコアを更新。2位のゴゴレフに13ポイント以上の点差をつけて優勝をきめた。
二世スケーターの活躍が目立つ。
SPでぴったり佐藤の後ろについていたスティーヴン・ゴゴレフは、フリーでは冒頭で2度転倒があり、フリー5位、それでも総合2位に残った。ロシアのグレブ・ルットフリンがフリーで4サルコウを成功させて2位になり、SP5位から総合3位に上がった。
4位には、アメリカのイリヤ・マリニンが入った。米国代表だが、両親はウズベキスタン出身で元四大陸チャンピオンのタチアナ・マリニナとウズベキスタンチャンピオンのローマン・スコルニアコフである。
余談になるが、この大会のアイスダンスで2位に入ったロシアのデイビス&スモルキンのディアナ・デイビスはエテリ・トゥトベリーゼコーチの娘であり、フランス大会で優勝した鍵山優真の父親は、元全日本チャンピオンの鍵山正和だ。このところ二世スケーターの活躍が目立っている。