酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
菅野智之、10勝到達も内容はどうか。
「好投」指標で各エースを比較する。
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byKiichi Matsumoto
posted2019/08/26 12:00
7年間で6度目となる2ケタ勝利をマークした菅野智之。らしくない内容が続いても、巨人に勝利をもたらしている。
圧倒的だった2018年の菅野。
<2018年セ・リーグ>
1.菅野智之(巨)
15勝8敗(17勝8敗)防御率2.14
2.東克樹(De)
11勝5敗(7勝8敗)防御率2.45
3.大瀬良大地(広)
15勝7敗(11勝6敗)防御率2.62
4.ガルシア(中)
13勝9敗(11勝9敗)防御率2.99
5.ジョンソン(広)
11勝5敗(9勝10敗)防御率3.11
6.メッセンジャー(神)
11勝7敗(11勝9敗)防御率3.63
7.山口俊(巨)
9勝9敗(10勝10敗)防御率3.68
8.ブキャナン(ヤ)
10勝11敗(10勝11敗)防御率4.03
HQSでも、実際の成績でも巨人、菅野が圧倒的。広島、大瀬良は菅野とともに最多勝に輝いたが、投球内容では大きな差があった。
山本由伸の好投がひとつ抜けている。
では、今年はどうなっているか。こちらは8月26日までの成績で調べてみた。
<2019年パ・リーグ>
1.山本由伸(オ)
6勝4敗(10勝3敗)防御率1.84
2.有原航平(日)
13勝6敗(10勝5敗)防御率2.34
3.千賀滉大(ソ)
11勝6敗(9勝6敗)防御率2.99
4.山岡泰輔(オ)
10勝3敗(6勝9敗)防御率3.74
5.美馬学(楽)
7勝3敗(3勝6敗)防御率3.90
6.二木康太(ロ)
6勝9敗(4勝11敗)防御率4.17
救援から先発に転向し、目覚ましい投球を見せたオリックスの山本が頭ひとつ抜けている。
ただ8月11日に左外腹斜筋損傷で戦線離脱。投手は突然壊れるリスクがあるから悩ましい。これに次いでいるのが有原と千賀だ。
それとともに、規定投球回数以上の投手がどんどん少なくなっているのは気がかりなところではあるのだが。