濃度・オブ・ザ・リングBACK NUMBER
日米メジャー2冠達成! 堀口恭司が
“自力”で築く唯一無二のキャリア。
text by
橋本宗洋Norihiro Hashimoto
photograph byNorihiro Hashimoto
posted2019/08/14 11:40
8月7日、フジテレビ前のステージでファン公開のワークアウトを行った堀口。女性や子供のファンも駆けつけていた。
既成概念に囚われない自由な発想で。
ファイトスタイルにしろキャリアの選択にしろ、堀口には「普通ならこうする」とか「とりあえずは現状のままで」といった発想がまったくない。
昨年9月には、那須川天心とキックボクシングルールで対戦してもいる。
さすがに判定で敗れたとはいえ(敗戦は3年半ぶりのことだった)、キック界の頂点に君臨する那須川にKOされず、ダウンも取られず最後までスリリングな攻防を展開したのだから驚異的だ。
新鋭との対戦に「しっかり力の差を見せたい」。
ADVERTISEMENT
次戦は8月18日のRIZIN名古屋大会で朝倉海と対戦する。
『THE OUTSIDER』から成り上がり、RIZINでも4連勝中のライジングスターだ。堀口と闘うには実績不足と見るファンもいるが、RIZINならではのマッチメイクでもある。“見たいか見たくないかでいったら凄く見たい”。そんな顔合わせと言えばニュアンスが伝わるだろうか。
堀口自身は、朝倉との対戦についてこう語っている。
「UFCみたいな強い者同士の対戦ばかりだと、相手のスケジュールもあってなかなか試合が決まらないことがあるので。こういうマッチメイクはありがたいんですよ。試合がコンスタントにできますから。自分にとっても勉強になりますし」
すでに対戦相手の研究も進めている。「(朝倉は)トータル的にできる選手ですよね。打撃だけじゃなくタックルもある」。ただし「そこから先(寝技でフィニッシュする力)はないですけど」とも。
「しっかり力の差を見せたいですね。全体的に自分のほうが上だと思ってます。もちろん勝負だから一発当たったら終わり。そこは慎重にいきながら、将棋みたいに詰めていって最後はKO、一本で決めたいですね」