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マキロイが16歳で「61」を記録!?
今年の全英コースは「誰も知らない」。
text by
舩越園子Sonoko Funakoshi
photograph byGetty Images
posted2019/07/17 17:00
地元アイルランドでの全英オープンに、マキロイは誰よりもモチベーションを上げているに違いない。
選手の大半が「見たこともプレーしたこともない」。
だが、この地で全英オープンが開かれることが決定したのは、それから2年後の2014年。そして、同コースは伝統溢れる全英オープンにふさわしい舞台づくりをするために隣接コースの2ホールを新たに組み入れ、ロイヤル・ポートラッシュの装いは一新されている。
つまり、今年の全英オープンに挑む156人の出場選手たちの大半が、現在のロイヤル・ポートラッシュを「見たこともプレーしたこともない」という状態で現地へ乗り込んできた。
一体どんなコースで、どんな難しさが潜み、どうやって攻略したらいいのか。蓋を開けてみるまで、まるでわからないという手探りの中での臨戦になる。
だが、そもそもゴルフは何が起こるかわからないゲームであり、気まぐれな海風に翻弄されるリンクスコースでの全英オープンは、いつだって何が起こるかわからない戦いである。その意味では、ロイヤル・ポートラッシュで迎える今年の全英オープンは「これぞ、原点回帰だ」と喜んでいる選手もいる。
昨年大会を制したイタリア人のフランチェスコ・モリナリは、その1人だ。
全英は1年の締め括りになった。
「長い間、全英オープンが開かれなかったロイヤル・ポートラッシュでディフェンディング・チャンピオンとして戦えることが何よりうれしい」
米ツアーの日程が大幅に変わった今年、8月に開催されていた全米プロが5月へ移ったため、7月の全英オープンはメジャー4大会の中では1年を締めくくる「最後のメジャー」という位置づけになった。
スペイン出身の新鋭、ジョン・ラームは、そのことを喜んでいる。
「全英オープンは4つのメジャーの中で最も歴史があり、最も伝統に溢れ、欧州ツアーの選手にとっては、最も重要で最も勝ちたい大会だ。全英オープンこそがメジャーシーズンを締め括る存在であるべきだ。ようやく、そうなってくれたことが僕はうれしい」