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桑田、松坂、斎藤、そして吉田輝星。
甲子園スターのプロ初登板とその後。 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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photograph byKyodo News

posted2019/06/13 17:30

桑田、松坂、斎藤、そして吉田輝星。甲子園スターのプロ初登板とその後。<Number Web> photograph by Kyodo News

プロ初勝利を挙げて栗山英樹監督(右)から祝福される吉田輝星。得意のストレートで広島打線を押し切った。

衝撃的だった松坂大輔の初登板。

<松坂大輔(横浜→西武、レッドソックス、メッツ、ソフトバンク、中日)>
 1998年夏の優勝投手。決勝の京都成章戦でノーヒットノーラン。「怪物」と呼ばれる。同世代には杉内俊哉、和田毅、村田修一など有力選手が多かったが、「松坂世代」と呼ばれる世代のフラッグシップだった。この年のドラフト1位で西武に入団。

 1年目の高知キャンプにはファンが押し寄せ、球団は他の選手に松坂の「18」をつけさせてファンを引きつけ、その間に移動させる「囮作戦」までやった。

 プロ初登板は、'99年4月7日、東京ドームでの日本ハム戦。開幕4戦目で先発し、8回5被安打9奪三振3与四球、自責点2で堂々のプロ初勝利。初回に日本ハムの先頭打者井出竜也から初三振を奪った。

 この年、16勝で最多勝。デビューから3年連続で最多勝。「怪物」の名にふさわしい活躍をして2007年にはポスティングでレッドソックスに移籍。2年で33勝を挙げたが、以後は苦しいマウンドが続く。

 2011年にトミー・ジョン手術。2015年に日本復帰しソフトバンク、中日と所属が変わる。NPB通算114勝、MLBでは56勝。来年には不惑を迎えるが、フラッグシップは現役続行に執念を燃やしている。

田中は初陣で6失点も黒星つかず。

<田中将大(駒大苫小牧→楽天、ヤンキース)>
 2006年春優勝投手。夏は早稲田実の斎藤佑樹と決勝で投げ合い、延長15回引き分け再試合となり、翌日は3-4で早稲田実に敗れる。

 この年のドラフト1位で楽天に入団。初登板は2007年3月29日、福岡ヤフードームでのソフトバンク戦。開幕5戦目の先発だったが、1.2回6被安打3奪三振1与四球、自責点6、2回を持たずに降板。1回裏に3番多村仁から初三振を奪ったものの、散々な出来だった。しかし黒星はつかず。

 4月18日には再びソフトバンクと対戦し、完投で初勝利を挙げている。この年11勝。岩隈久志とダブルエースで活躍した。

 2013年には24勝0敗という空前の成績を挙げ、翌年ヤンキースにポスティングで移籍。以後も5年連続2桁勝利を挙げて現在に至る。30歳を過ぎた今では、技巧派と言っても良い円熟のマウンドを見せている。NPB通算99勝、MLBでは今季までで68勝。

【次ページ】 斎藤佑樹は1年目こそ6勝したが。

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