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逸材は高卒1年目でも二軍で打つ?
根尾、藤原、小園が超えるべき数字。
text by
小西斗真Toma Konishi
photograph byKyodo News
posted2019/06/06 11:30
高卒ドラフト1位トリオの中でも、特に中日・根尾は、ウエスタン・リーグの打率が1割台前半と苦しんでいる。
清原、イチロー、松井は別格。
高卒1年目で31本塁打した清原和博、一軍でも安打を打ったが、二軍では軽く首位打者を獲得したイチロー、一軍で11本塁打を打った松井秀喜。この3人は別格中の別格であって、他の選手はそれ相応の下積みを経験してスターの座へと上っていったと。
そこで現役の侍ジャパン級のうち、高校から直接プロ入りした野手をピックアップ。1年目の二軍成績を年代順に並べてみた。
1年目の二軍成績を見比べると……。
※はその年の一軍での成績だ。
◆坂本勇人(2007年)77試合、打率.268、5本塁打 ※4試合、3打数1安打
◆中田翔(2008年)56試合、打率.255、11本塁打 ※なし
◆丸佳浩(同)46試合、打率.288、1本塁打 ※なし
◆浅村栄斗(2009年)99試合、打率.219、3本塁打、10盗塁 ※なし
◆筒香嘉智(2010年)102試合、打率.289、26本塁打(リーグ1位) ※3試合、7打数1安打、1本塁打
◆山田哲人(2011年)114試合、打率.259、5本塁打、17盗塁 ※なし
◆鈴木誠也(2013年)93試合、打率.281、2本塁打 ※11試合、12打数1安打
◆森友哉(2014年)68試合、打率.341、5本塁打 ※41試合、80打数22安打、6本塁打
◆岡本和真(2015年)69試合、打率.258、1本塁打 ※17試合、28打数6安打、1本塁打
◆清宮幸太郎(2018年)45試合、打率.244、17本塁打(リーグ2位。39安打の4割以上が本塁打!) ※53試合、160打数32安打、7本塁打
◆村上宗隆(同)98試合、打率.288、17本塁打(同2位) ※6試合、12打数1安打、1本塁打
◆安田尚憲(同)106試合、打率.271、12本塁打 ※17試合、53打数8安打、1本塁打
大谷翔平(2013年)は載せていないが、1年目から一軍で投げて3勝、打って45安打という記録を残している。早々と二刀流の花を咲かせているわけで、清原や松井と同じく規格外の選手として扱った。
それを除いても12人もの羅列になってしまったが、どの選手も多くの打席をもらい、英才教育を施されていることがわかる。