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物議を醸したジャズファンの野次。
未だに消えない人種差別の実態。
~NBAファンの良心が問われる~
posted2019/04/08 15:00
text by
宮地陽子Yoko Miyaji
photograph by
AP/AFLO
「ブーイングがシュートをブロックするわけではないから」
3年前に引退したコービー・ブライアントの名言だ。敵地でどれだけブーイングされても、ファンはあくまで外野の存在であって、選手が戦う相手ではない。敵のコートでも力を発揮するために磨いたメンタリティだ。
しかしどれだけメンタルが強くても、無視できない野次もある。オクラホマシティ・サンダーのラッセル・ウェストブルックにとっては、3月11日、ユタ・ジャズのホームコート、ビビントスマートホーム・アリーナで、ベンチ近くから聞こえた野次がそうだった。
近くにいた人が後に地元メディアに語ったところによると、最初はたわいもない野次だったのが、次第にエスカレートし、「前にやっていたように、ここにひざまずけよ」と、奴隷制時代を示唆するような野次に変わっていったのだという。怒ったウェストブルックが喧嘩腰で言い返し、その映像がSNSに上げられたことで話題となった。