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八村塁、NCAAのベスト8で無念の敗退。
「このチームが好きだった」 

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宮地陽子

宮地陽子Yoko Miyaji

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photograph byYukihito Taguchi

posted2019/04/02 17:30

八村塁、NCAAのベスト8で無念の敗退。「このチームが好きだった」<Number Web> photograph by Yukihito Taguchi

八村塁はテキサステック大戦でも22得点を決めた。今後控えるNBAドラフト、バスケW杯へ注目は続くだろう。

エリート8では審判の判定に……。

 エリート8の対戦相手はテキサステック大。NCAAのスタッツ専門サイト、ケンポムによると、全米一番のディフェンス力を発揮してきたチームだ。

 対するゴンザガは全米一番のオフェンスを持つチーム。最強の矛と盾の戦いは、序盤からそれぞれの持ち味を生かし、時にはお互いの十八番を奪うようなプレーを見せあい、抜きつ抜かれつの接戦となった。

 点を入れ合う時間帯と、ディフェンスが勝る時間帯が波のように行ったり来たりするなかで、後半に入ってから、気づかぬうちに少しずつ流れがテキサステックに傾いていた。激しいディフェンスを相手に、ゴンザガはふだん少ないターンオーバーが珍しくかさみ、そのたびに、相手のファウルを吹いてくれない審判に対するフラストレーションを募らせていった。

「審判とも戦ってしまっていた。(オフェンスでは)イライラして単発のシュートになっていた」と、八村は後半に流れを持っていかれた理由を分析した。それでも、離されないようについていくのに必死だった。

試合終了をベンチで迎えて涙。

 しかし、終盤の勝負どころでビッグショットを決め、相手のビッグショットを止めたのはテキサステックのほうだった。残り2分10秒にゴンザガが点差を3点に縮めた直後、テキサステックは3点シュートを決めて突き放す。残り1分を切って、八村がコーナーから打った3Pは相手のブロックに阻まれた。最後まで粘りながらもあと一歩及ばず、69-75で試合終了のブザーが鳴り響いた。

 八村は、4ファウルになった終盤にはディフェンスのときはベンチに下がっていたため、そのブザーをベンチの上で聞いた。そのまま腕で顔を覆ってしばらく立ち上がれず、コートを去るときにもタオルで顔を覆ったまま、タオルの後ろで涙を流していた。

 試合に負けた悔しさ、目標としていたファイナル4の舞台に立つことなく終わってしまった喪失感。そして、何よりもこの仲間と共に戦ったシーズンが終わった寂しさ。それらの思いがすべて、涙となってあふれ出てきた。

【次ページ】 「こんなに泣いたのは初めて」

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