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<14666打席を終えて>
さらば、イチロー。
posted2019/03/28 06:00
text by

石田雄太Yuta Ishida
photograph by
Getty Images
「現役生活に終止符を打ち、引退することとなりました」
3月21日、東京ドームでの試合後に稀代の大打者がバットを置いた。
引退会見で語られた示唆に富む言葉を、その足跡に重ねて紐解く。
3月21日、東京ドームでの試合後に稀代の大打者がバットを置いた。
引退会見で語られた示唆に富む言葉を、その足跡に重ねて紐解く。
継去現己。
「“けいきょげんき”と読みます」と言ったのは、22歳になったばかりのイチローだった。1995年、『がんばろう神戸』をスローガンにリーグ制覇を成し遂げ、日本シリーズでスワローズに敗れた直後の11月。秋の宮古島キャンプに参加していたブルーウェーブのイチローのもとを、テレビの取材で訪れたときのことだ。
テレビカメラの前でインタビューに応じたイチローに、最後、ありきたりなお願いをした。この一年を振り返って何かひとこと、と色紙を差し出したところ、イチローは腕を組んだまま、うーん、と唸り出してしまったのである。
こちらは雑誌『Number』の掲載記事です。
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