テニスPRESSBACK NUMBER
ベテランとの敗戦で見えてきた、
“世界1位”としての大坂なおみの課題。
text by
吉谷剛Tsuyoshi Yoshitani
photograph byGetty Images
posted2019/03/25 11:20
スーウェイの熟練技の前に足をすくわれた大坂。次戦はドイツで行われるポルシェ・グランプリだ。
「自分を過大評価していたかも」
ただ試合後の大坂は、そんな大局観の大切さにも気付いている様子だった。
「自分を過大評価していたかもしれない。でもそれは自信があるという意味とは違う。彼女(スーウェイ)が前回の試合から学んでいたことを忘れていたし、私は試合中に起きていたことをすべて把握して考えることができなかった。窮地を脱することができなかった。この負けという事実を乗り越えられれば、今日はいい試合ができたとも思える」
4月からは欧州のクレーシーズンへと舞台を移す。次戦は約1カ月後のポルシェ・グランプリ(ドイツ・シュツットガルト)。
土の戦いでは粘り強く、どんなに劣勢の状況でも踏ん張ることが求められる。世界1位を守るのではなく、世界1位に在り続けるための戦いが始まる。