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就活は新日本プロレス株式会社へ!
棚橋弘至が「欲しい人材」とは?
text by
原悦生Essei Hara
photograph byEssei Hara
posted2019/03/20 08:00
「どれだけ偉大な過去でも未来は作れない。新日本プロレスの未来はキミなんだ!」と就活生に呼びかけた棚橋弘至。
「本人が認めなければ疲れではない」
就活生の微妙な反応に、苦笑しながらも棚橋は話を続けた。
「2012年の1.4ドームで凱旋したオカダ・カズチカに『棚橋さん、お疲れさまでした。これからはレインメーカーが新日本を引っ張っていきます』と言われた。その時に『待て待てオカダ、オレは生まれてから疲れたことがないんだ』と3万人の前で言ってしまった。それ以降、疲れてはいけないという十字架を背負っています」
棚橋は疲れないことになっている。
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「本人が認めなければ疲れではない。疲れたことがないって言う人間のほうに頼りがいがある。それなので、どれだけしんどくても笑顔でいられるという能力を身につけました。見てください、この笑顔」
棚橋は満面の笑みを見せて、場内の拍手と笑いを誘った。
「物事を面白がる能力」を!
そして今では考えられないが、棚橋自身が「チャラい」とブーイングを受けていた時代もふり返って見せた。
「ブーイングも同じ。物事を面白がる能力。悩むんじゃなくて、面白がる。その物事の受け取り方によって、生き方や時間の過ごしかたも変わってくる。この能力は生活を充実できるスキルだと思います」
棚橋のメッセージは続いた。
「今年、WWEに行ったKUSHIDAが、何をしてきたかじゃなくて、これから何をしていくか、と言っていました。企業もこの人材は会社で何をしてくれるか、を見ているのだと思うので、面接のときには笑顔と声のトーンを忘れずに、自分の志を伝えていただきたいと思います」