フランス・フットボール通信BACK NUMBER
なぜカタールはアジア王者に?
世界レベルの育成計画始めた15年前。
text by
ロベルト・ノタリアニRoberto Notarianni
photograph byVincent Michel/ L'Equipe
posted2019/03/19 07:30
アジアカップ決勝で日本代表が敗れたのは決して偶然ではなかった。いまアジア各国のレベルは急上昇しているのだ。
23人のうち14人がアカデミー出身選手。
23人のアジアチャンピオンのうち、14人がアカデミーあるいは3つのサテライトクラブの出身者である。
また魔法の左足を持つアクラム・アフィフはじめ18人がカタール生まれである。
大会で一躍ニュースターとなったアルモエズ・アリは、スーダンの生まれだが7歳からドーハに住んでいる。
イラク生まれのバサム・アルラウィも、少年時代にカタールに移住してきた。
残る3人の国外出身者(ポルトガル人ひとりとアルジェリア人ふたり)も、2010年代はじめにカタールに移り住んですぐに帰化をはたしている。
年末に本誌が選定した2018年の国代表チームランキングでは、カタールはアジアの第8位であった(第1位は日本)。それからわずか2カ月後の今、ランクがジャンプアップしたのは間違いない。
それは2022年にワールドカップ地元開催を控えたチームに大きな自信となったと同時に、期待へのプレッシャーもまた高まった。
新アジア王者の次の大きなテストは、招待国として日本とともに参加する6月のコパアメリカ(ブラジル)である。