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<NBA 2017-2018 FOCUS ON THE STARS>ジェームズ・ハーデン「個性派から真のスターへ」 

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宮地陽子

宮地陽子Yoko Miyaji

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photograph byGetty Images

posted2018/06/05 07:00

<NBA 2017-2018 FOCUS ON THE STARS>ジェームズ・ハーデン「個性派から真のスターへ」<Number Web> photograph by Getty Images
今季は得点王とアシストでリーグ3位と活躍し、シーズンMVP最有力候補と評されるハーデン。
王者ウォリアーズを倒すという強い思いと使命感が、彼とチームをさらなる高みへと押し上げた。

 ジェームズ・ハーデンが髭を生やし始めたのはアリゾナステイト大2年の頃だった。

「剃るのが面倒になってね」

 当時、大学生だったハーデンは、そう理由を語っている。

 実際に伸ばしてみると、悪くなかった。実年齢より上に見えるのも嬉しかった。プロになって顎鬚をさらに伸ばすと、それが個性となった。NBAで髭を生やしている選手は大勢いるが、“ベアード(鬚)”の愛称で呼ばれているのはハーデンだけだ。

 以前からオリジナルであることにプライドを持ち、「普通ではない」「変わっている」を誉め言葉だと思う彼にとって、髭はぴったりな小道具だったのだ。


 会場がチームカラーの赤一色に染まっていた。配られた赤のTシャツを着たファンが「レッツ・ゴー・ロケッツ」の喝采を送る中で、西カンファレンス決勝第1戦が始まった。相手は昨季チャンピオンのゴールデンステイト・ウォリアーズだ。

 ロケッツはシーズンを通して、ウォリアーズを倒すことを使命として、戦ってきた。何しろ、強力な戦力を揃えたウォリアーズは、簡単なことでは倒れない。しかし彼らを倒さないことには、優勝もできない。だからこそ、ウォリアーズを想定して戦力を揃え、戦い方を組み立てた。実際にレギュラーシーズンではウォリアーズを上回るリーグ最高の65勝17敗の成績をあげ、プレイオフでの第1シードを確保している。

 ハーデンは言う。

「僕らは、シーズン通して彼らと戦う準備をしてきた。最高のチームになるには、最高のチームを倒さなくてはいけない。彼らは大舞台の経験が豊富だが、僕らはハングリーだ。戦う準備はできている。チャレンジを受け入れ、シーズンを通してやってきたことを、ここでもやるだけだ」

この記事は雑誌『Number』の掲載記事です。
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