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<メジャースカウトが見る侍スラッガー>
“ネクスト・イチロー”の可能性。 

text by

鈴木忠平

鈴木忠平Tadahira Suzuki

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photograph byTadashi Shirasawa

posted2016/10/14 10:30

<メジャースカウトが見る侍スラッガー>“ネクスト・イチロー”の可能性。<Number Web> photograph by Tadashi Shirasawa

レッドソックスの嘉数駿スカウト。

 今シーズンは、イチロー(マーリンズ)がメジャー通算3000本安打という偉業を成し遂げた。ただ、一方で日本人野手パイオニアの後に続く選手は、5年目の青木宣親(マリナーズ)、川崎宗則(カブス)しかいないのが現状だ。今後、日本からMLBを席巻する打者が誕生する可能性はあるのか。米大リーグの名門、ボストン・レッドソックスでアジア地区プロスカウトを務める嘉数駿(かかず・しゅん)氏は、まず、メジャーから日本の打者たちに吹いている“逆風”の存在を明かした。

「正直に言って、日本人野手に対しては逆風が吹いています。例えば、日本で40本ホームランを打った選手の場合、本拠地球場の広さや、その打者の特徴などにもよりますが、30%減くらいになることもあり得ます。つまり、向こうでは、28本塁打の選手として見られるんです。日本のエース投手が、メジャーのローテーションでも2、3番手と計算されるのに対して、野手の評価が低いんです」


 では、イチローというレジェンドの存在は、日本人野手の物差しにはならないのか。

「イチロー選手の場合は別格としてとらえられています。例えば、我々が日本人野手の評価が低いということに対して『イチロー選手のような例がある』と主張したとしても『イチローの話はするな。彼は特別なんだ』と言われてしまいます。まだ、イチロー選手がアメリカに渡ったばかりの頃は、その活躍の影響で日本人野手の評価が上がった時代もあったのですが、今は完全に切り離されて考えられています」

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