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<自然体の救世主>
石川祐希「何をプレッシャーっていうのか、よくわからない」 

text by

米虫紀子

米虫紀子Noriko Yonemushi

PROFILE

photograph byKosuke Mae

posted2016/01/19 06:00

<自然体の救世主>石川祐希「何をプレッシャーっていうのか、よくわからない」<Number Web> photograph by Kosuke Mae
低迷の続く全日本男子に現われた20歳の超新星はまだ秘めたるポテンシャルの片鱗しか見せていない。リオを懸けた勝負を前に、覚醒の時は訪れるのか。

「餅をチンする時に、砂糖を餅の下にしくと、お皿にこびりつかないんすよ!」

 インタビュー中、訥々(とつとつ)と話していた石川祐希が唯一、声を張ったのが、中学生時代のこの大発見を語る時だった。端正な顔をくしゃくしゃにして自慢げに話す姿は、少年に戻ったかのように無邪気だ。

 コート上でも見せる無垢な笑顔と、世界レベルのプレーとのギャップが、今、女子の心をわし掴みにしている。昨秋の関東大学リーグ戦には、前代未聞の約2000人が詰めかけ、女性誌からも取材が殺到した。

 日本男子バレー界に現れた救世主。しかし、喧噪の中にあっても、石川は驚くほど変わらない。

「プレッシャーとかはあんまり感じないですね。というか、何をプレッシャーっていうのかも、あんまりよくわからないので」


 星城高校で2年連続高校三冠(インターハイ、国体、春の高校バレー)という伝説を作り、2014年に18歳で全日本デビュー。その後、イタリア・セリエAの強豪モデナに短期留学した。世界レベルに触れ、海外の選手の固定観念にとらわれないプレーに刺激を受けた石川は、急速に成長スピードを上げた。

 全日本男子は長く低迷してきた。'08年北京五輪でようやく16年ぶりの五輪出場を果たしたが、その後、強化は停滞。世代交代も全くなされぬまま'12年ロンドン五輪の出場権を逃し、実力、人気ともに沈んだ。

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挑戦者たち。~2016年の16人~

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挑戦者たち。
~2016年の16人~

 

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