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現行方式か年1集中開催か。デビスカップ大改革の行方。~テニス界において代表戦の形は何がベストか~
text by
秋山英宏Hidehiro Akiyama
photograph byGetty Images
posted2018/08/12 12:30
昨年優勝したフランスのノア監督は改革反対。スペイン代表として優勝3回を誇るナダルは賛成と意見は割れる。
120年近い歴史を持つ国別対抗戦デビスカップが大きく変貌するかもしれない。主催者のITF(国際テニス連盟)は、ホーム&アウェーで年4回(最大)の対戦を行う現方式を、一会場に世界グループ18カ国を集めて年1回開催する方式に改める案を打ち出し、8月13日から米国オーランドで開催される総会で賛否を問う。3分の2の賛成を得られれば'19年から採用する予定だ。
2月に新フォーマット案が明らかになるとテニス界が賛否に二分された。ITFが改革案の公表と同時に投資グループ「コスモス」との巨額のパートナーシップ契約締結を発表したことも憶測を呼んだ。同社はスペインのサッカー選手ジェラール・ピケが設立し、楽天CEOの三木谷浩史氏とも関係が深い。反対派はホーム&アウェー方式の放棄を強く批判する。フランスのヤニック・ノア監督は「彼ら(ITF)は魂を売った」と手厳しい。同国の前フェドカップ監督で来季はデ杯監督に就任するアメリ・モレスモも反対意見を表明した。一方、年4回の開催は負担が大きいとして改革を求める声が高まっているのも事実。ラファエル・ナダルはスペインのメディアに改革案への賛成意見を述べたという。