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榎田大樹の復活が虎投手陣を厚くする。~阪神7年目のドラフト1位は、気のいい男である~
text by
石田雄太Yuta Ishida
photograph byKYODO
posted2018/02/07 08:00
昨季はシーズン終盤の3試合にいずれも中継ぎで計6回1/3を自責点1と結果を残す。「その部分は良かった」。
0か100か――彼が投げていたボールは、そのくらい良し悪しがハッキリしていたのだという。去年の9月7日、遅まきながら訪れたシーズン初登板のカープ戦。2点ビハインドの6回、2番手としてマウンドに上がったタイガースの左腕、榎田大樹はストレートとカットボールが冴え、3イニングを投げて、カープ打線を無失点に抑えた。
「あの試合は結果的には抑えられたかもしれませんが、投げていて気持ちがよくなかったんです。いいボールとそうでないボールがあまりに極端で……シーズン終わってからもしばらく落ち込んでましたからね」