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メイウェザーが現役復帰へ。“異例”の勝負に挑む理由は?~パッキャオ戦では200億円、今回は?~ 

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前田衷

前田衷Makoto Maeda

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posted2017/07/05 07:00

メイウェザーが現役復帰へ。“異例”の勝負に挑む理由は?~パッキャオ戦では200億円、今回は?~<Number Web> photograph by AFLO

米スポーツ専門局ESPNによると、PPV、スポンサー収入などの売上総額予想は約666億6000万円にのぼる。

 型破りな言動で知られるフロイド・メイウェザーが、またまた物議をかもす行動に出た。元パウンド・フォー・パウンド最強ボクサーは、約2年の引退生活にピリオドを打ち、前々から話の出ていたUFCのスター選手、コナー・マクレガーと対戦するというのだ(8月26日ラスベガス)。

 これには驚いた。ボクシングと格闘技との隔たりは以前ほどなく、メイウェザーがUFCの試合に出た経験があるのも承知しているが、こんな組み合わせが実現しようとは……。

「ボクシング・ルール」で、154ポンドのスーパーウェルター級の体重で戦うというから、アリ―猪木のような異種格闘技戦ではない。にもかかわらず違和感を拭えないのは、通常の規則に照らせばあり得ないカードだからである。マクレガーはいくらパンチに自信があるとはいえ、プロボクシングの経験は全くない。日本ボクシングコミッションの規則では、他のプロ競技のライセンスを持つ選手が、同時にボクシング・ライセンスを持つことを禁じている。仮にこの問題がクリアされても、プロボクシング経験のない選手がいきなりA級(8回戦以上)ライセンスを所持する相手との公式戦を行なうことは認められない。しかも12回戦である。ネバダ州のコミッションが試合を認定したのは、マクレガーの実力(あるいは人気?)を特別に考慮したものか、極めて異例であることは間違いない。

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