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メルセデス独走の裏で、中位集団の混戦が面白い。~ホンダの当面の敵はトロロッソ~
text by
今宮純Jun Imamiya
photograph byREUTERS/AFLO
posted2016/07/29 08:00
2世ドライバーのフェルスタッペンだが、最年少優勝など、既に父の業績を遥かにしのぐ。
7月の過密4戦日程を終えるとリオ五輪期間中はレースが無く、チームはファクトリーを閉鎖して夏休みに入る。前半戦で独走態勢を築いたメルセデス勢のタイトル争いもさることながら、実は2位以下の大混戦も見どころだ。
'14年に新パワーユニット(PU)に変わって3年目、メルセデスを追う各チームの戦力もいよいよ拮抗してきた。5月のスペインGP以降、フェラーリを上回る得点力のレッドブルが2位をうかがうまでに躍進。その立役者が急きょ移籍加入した18歳のフェルスタッペンだ。スペインでの初優勝後に連続2位にくいこみ、チームの雰囲気まで変えてしまった。先輩リカルドは緊張感を高め、スタッフたちも新たな刺激を受けたという。特に素晴らしいのが学習能力。マシンセットアップ、タイヤのマネジメント、予選での一発の速さと毎戦レベルを上げている。