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五輪ならではのノウハウでメダルを狙う男女セブンズ。~選手村や移動方法など、特有の事情を強みに変える~
text by
大友信彦Nobuhiko Otomo
photograph byNobuhiko Otomo
posted2016/07/24 17:00
7人制は五輪新種目。初戦で男子は強豪のニュージーランドと、女子はカナダと対戦する。
「アジア予選以降はいろんな人に『メダルをとって下さい』と言われて、目指さないわけにはいかなくなりました」
男子セブンズ日本代表の瀬川智広HC(ヘッドコーチ)は苦笑した。W杯セブンズでは'09年が全敗の21位タイ、'13年がボウル準優勝の18位、'14-'15年ワールドシリーズは年間ランキング15位。メダルを約束できる順位ではない。だが五輪に出る以上、低い目標は言っていられない。
「チャンスはあると思っています」
瀬川HCの強気には根拠があった。数年前までセブンズ日本代表はトップリーグのチームからは選手派遣を渋られ、合宿もままならず、大会のたび成田空港で集合。前主将で大黒柱の坂井克行は「毎回初参加の選手が多いから、現地入りしてから『セブンズとは何ぞや?』を教えていたんです」と苦笑する。だが五輪の迫ったここ2年ほどは、ほぼ固定メンバーで合宿を繰り返し、五輪イヤーの今年は7月までの210日中約160日も活動。3月のワールドシリーズアメリカ大会では過去最高の6位に食い込むという進歩をみせたのだ。