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“モハメド・アリ”への改名を認めさせる戦いでもあった。~カシアス・クレイと書き続けた日米のメディアたち~ 

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前田衷

前田衷Makoto Maeda

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posted2016/06/29 09:00

“モハメド・アリ”への改名を認めさせる戦いでもあった。~カシアス・クレイと書き続けた日米のメディアたち~<Number Web> photograph by AFLO

筆者は「キンシャサの奇跡」を現地取材した日本人記者わずか4人のうちの1人でもある。

 世界中のメディアが一斉に伝えた「グレーテスト」アリの死。ボクシングの元チャンピオンの訃報がこれほど大々的に取り上げられたことが過去にあったろうか。オバマ大統領や国連の潘基文事務総長までが追悼の声明を発表したのも異例である。改めてアリがボクシングという一ジャンルを超えて、広く愛されていたのだと思い知らされる。

 多くの関係者の談話を読んだが、ファイティング原田さんの「アリが同じ時代にいてくれたことに感謝したい」というコメントに、筆者も同感である。長年のアリ・ウォッチャーとして、同時代を生きただけでも幸せを感じる。おそらくアリに魅了されていなければボクシングに関わる仕事もしていなかったろう。徴兵拒否を理由に世界王座をはく奪され、ライセンスも停止されてリングに上がれなくなった時は心底同情し、アリの職業を奪った者たちを強く憎んだものだった。

この記事は雑誌『Number』の掲載記事です。
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モハメド・アリ
ファイティング原田

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