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『常勝キャプテンの法則 スポーツに学ぶ最強のリーダー』エディー・ジャパン元主将が追い求めてきたリーダー像。
text by
廣瀬俊朗Toshiro Hirose
photograph bySports Graphic Number
posted2018/05/12 15:00
『常勝キャプテンの法則 スポーツに学ぶ最強のリーダー』サム・ウォーカー著 近藤隆文訳 早川書房 2300円+税
この本の英文タイトル『The Captain Class-The Hidden Force That Creates the World's Greatest Teams-』を見た瞬間、興奮を抑えきれなかった。なぜなら、僕自身がこれまでの人生において突き詰め、次世代に伝えていきたいことがテーマになっている、と確信したからだ。
僕のラグビー人生を振り返ると、幸運にも各世代でキャプテンをさせて頂いた。「どうしたらチームが成功し、目的を達成できるのか? そのためにキャプテンが貢献できることは何か?」と考え続けてきた。しかし、本質が見出せなかった。チームは生物であり、状況に応じて取り組みを変えないといけない。プレッシャーも大きかった。特に東芝で'07年に主将に任命された時の「日本一のチームになるためには、日本一のキャプテンが必要」という前主将・冨岡鉄平さんの言葉を良く覚えている。優勝が当たり前のチームで、その一言は重かった。意味も具体的には理解できていなかった。結果として冨岡さんを真似ることが多くなり、自分らしさが出せず苦しい思いをした。1年目を振り返るアンケートを取ると、「リーダーがいなかった」と書かれていた。仲間に申し訳ない、と強く思った。それ以来、覚悟を決め、状況は少しずつ良くなった。