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世界で戦う佐々木歩夢の夢――。
まずはMoto3で初優勝、年間王者に!
text by
遠藤智Satoshi Endo
photograph bySatoshi Endo
posted2019/02/17 11:00
MotoGPの中上貴晶をはじめとして、Moto3では佐々木歩夢、鈴木竜生、鳥羽海渡、真崎一輝、小椋藍らが参戦する。
スタッフ全員がタイトル奪取に太鼓判。
今年のクルーチーフは、去年までチームメートを担当していたフランス人のティボ・グラビエールで、佐々木の言葉を借りれば、「非常に優秀で細かいところの違いもしっかり指摘してくれる」人物であり、大きな信頼を寄せる。そして、去年と今年の最大の違いは、スタッフ全員が「今年はチャンピオンを獲ろう。獲れなくてどうする」と、気持ちがひとつになったことだという。
勿論、佐々木のライダーとしての成長が一番の理由だが、佐々木のライバルの多くが、育成シリーズで戦ってきた選手たちだからでもある。
それだけライバルたちの力量を知り尽くしているし、おのずと佐々木への期待は大きい。
「今年は自分より年上で、上位4位までの選手たちがMoto2クラスにスイッチしていく。その上位陣がいない去年11月のテストでは、常にトップ争いが出来た。今年は昨年のMoto3クラスのレースタイム、データを越えられる走りをするのが目標。それが出来れば自然とチャンピオン争いが出来る」と自信に満ちた表情で語った。
「3年目の今年は勝負のシーズン」
「世界で戦うようになったころは、表彰台にも立っていないくせに何言ってんだっていわれることが多かったので、ちょっと控えめにしていた。
でも、僕はレースを始めてからいつも目標は1番になること。優勝することだった。そういう気持ちで戦ってきたし、今年はその準備が出来たと感じている。
3年目の今年は勝負のシーズン。いいレースを見せたい」