スポーツはカタチから入る方なんですBACK NUMBER
“Number BICYCLE”ってなんだ?
スポーツ・ミニベロで都市を疾走!
text by
奥山泰広&高成浩Yasuhiro Okuyama & Seikoh Coe(POW-DER)
photograph bySAKAI CYCLE
posted2019/03/05 07:30
この価格帯でエアロフレーム、前後ディスクブレーキ、ディープリム……実車でぜひ丁寧に作り上げられた細部も見ていただきたい。
アーバンバイクは見た目のカッコよさも重要!
奥山 で、第2弾がこの『FLAT-ONE(フラットワン)』……と。タイヤが小さいんですね。
高 そう! アルミフレームに20インチの小径タイヤ、シマノ8速ギヤを組み込んだスポーティなミニベロ(小径車)なんだ。
奥山 ディープリムが精悍な感じ! なんか、高さんの15年落ちくたびれロードバイクよりカッコいいし、めっちゃ速そうですね。
高 おっ、見る目あるね。ディープリムに加えて、エアロ形状のフレームが凄くレーシーな雰囲気を醸し出しているだろ!? このフラットワンにとって“速そうなイメージ”はとても重要なファクターなんだ。サカイサイクルとNumberはたくさんの人に自転車に乗ることの楽しさを知ってもらいたいと願って、このバイクをプロデュースしたんだよ。100万円オーバーのコンペティションバイクに乗って、ヒルクライム競技に出たり300km先のゴールまで走破したりしなくても、街の中をちょい乗りするだけでも疾走感を満喫できるってことを知って欲しいんだな。まぁ、なにはともあれ試乗してごらん!
奥山 なるほど! カッコよくて速そうな見た目は、走り出す前からその気にさせられますもんね。んじゃあ、その辺をグルッと走ってきます(サドルに跨って出発)。
高 ちゃんと交通法規を守って、クルマや歩行者に気をつけてね。
こだわりのフレーム設計がもたらす、気持ちいい走り!
奥山(ハァハァ、ゼイゼイ)も、戻りましたぁ。いやぁ、“速そうなイメージ”どころか、実際に凄く速いじゃないっすか。なんか、ペダルを漕いだ力がそのままダイレクトにバイクに伝わって、ぐんぐんと加速するって感じ! もう、夢中で走っちゃったんで、息が切れちゃいましたよ。
高 AL6061-T6の高品質なアルミフレームを使っているから、とても軽量かつ高剛性なんだ。しかも、自転車競技の元日本代表監督を務めたこともある方がこだわり抜いて設計しているから、ジオメトリーがハンパないんだよ。フレームがブレないから、ペダルを踏む力が効率よく推進力になるってわけ。
なんかサ、聞くところによると設計者の元監督の方というのが……また超~~こだわりの人だったらしく、より速くて安全なフレームを求めるあまり何度も何度も作り直すもんだから、メーカーもNumber関係者もこのフラットワンが完成するまで頭抱えてたらしいよ(笑)。
奥山 へ~、職人の鑑じゃないですか! それと、もうひとつ感じたのは、四ツ角とかカーブとかでとてもキビキビと曲がれること。街中で気持ちよく走れました!
高 20インチの小径タイヤだから、小回りが利くんだよ。そのうえホイールベースが短いから、キビキビと走れるんだな。また、前後のディスクブレーキも見逃せない! とかくストップ&ゴーが多くなりがちなシティライドでは、このディスクブレーキの制動力が威力を発揮するんだ。
奥山 スピードが出ていても微妙なブレーキタッチが出来るので、思い通りに減速出来ましたよ。ストップ&ゴーが、快感でしたね!