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中島翔哉が語るカタール移籍の理由。
PSG行きは未定、欧州への再上陸は?
posted2019/02/12 11:00
text by
戸塚啓Kei Totsuka
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先行していた報道が現実となり、その決断に改めて驚きが広がった。
今冬の移籍市場でポルトガルのポルティモネンセを離れると噂されていた中島翔哉が、カタール1部のアル・ドゥハイルへ完全移籍したのである。
世界のサッカーマーケットは、ヨーロッパを軸にまわっている。トップレベルのプレーヤーにとって、中東は第2、第3の選択肢といった位置づけだろう。
元スペイン代表のシャビ、元オランダ代表のウェスレイ・スナイデル、元カメルーン代表のサミュエル・エトーといったかつてのワールドクラスがリーグのクオリティを高めているものの、カタールはヨーロッパのトップリーグにまだまだ及ばない。
ポルティモネンセで世界的なビッグクラブからも注目を集めるようになった中島の新天地としては、率直にもったいなく映る。24歳という年齢を考えても、ヨーロッパでキャリアアップを探ってほしかったとの意見は根強い。
CLよりも「サッカーを楽しめるクラブ」。
昨年10月にナンバー本誌のインタビューを受けた中島は、今冬の移籍について「行きたいチームは、もちろん何チームかあります。ポルトガルでやる選択肢もありますし、他の国へ行くこともありますね」と、語っていた。
複数のオファーがあった場合の判断基準については、「ヨーロッパのビッグクラブでチャンピオンズリーグとかに出るのも、それは楽しそうだなと思います。けれど、まずはやっぱり自分に合ったクラブ、サッカーを楽しめるクラブですね。自分の良さを出せるか、チームとの相性はどうなのか、そういうところを見極めるのも大事だと思います」と明かしている。
中島が加入したアル・ドゥハイルには、アジアカップで得点王とMVPに輝いたアルモエズ・アリ、直接FKが得意なセンターバックのバサム・アルラウィ、底知れぬスタミナを持つボランチのアシム・マディボらの代表選手が所属している。また、中島と同じタイミングで、モロッコ代表の最終ライン中央を支えるメディ・ベナティアが移籍してきた。