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新潟の球数制限がもたらす次の問題。
トーナメント戦で投手育成は可能か。
text by
氏原英明Hideaki Ujihara
photograph byHideki Sugiyama
posted2019/01/09 07:00
甲子園で勝ち上がったチームのエースの球数を数えるのはもはや恒例になった。改革の機運は高まっている。
夏の大会での実施にはハードルがある。
球数制限の話に戻ると、夏の予選からいきなり実施するのは影響が大きすぎる。
新潟県高野連もその危惧があるから、甲子園切符のかからない春に実施しようとしているのだろう。今後は夏の大会での実施を検討していきたいはずだが、それを実現するためには、投手を育てる期間が必要になる。秋から春のリーグ戦を実施すれば、複数の投手が名投げる機会は確実に増える。
新潟県高野連が見せた動きは「本気で高校生の健康・育成面を考えた」1つのメッセージと言えるだろう。
では今後、日本高野連、そして他の連盟はどういう動きを見せていくのか。
その動きこそ、高校生の健康面を考慮に入れることに「本気」かどうかのモノサシになるはずだ。