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「みんながみんな田臥勇太じゃない」
Bリーグ首位栃木に感じる自負心。
posted2018/12/22 09:00
text by
吉川哲彦Akihiko Yoshikawa
photograph by
B.LEAGUE
中盤戦に差しかかった3シーズン目のBリーグ。11月を終えた時点でB1リーグ全体の首位に立っていたのは、栄えある初代王者に輝いた栃木ブレックスだった。
昨シーズン王者のアルバルク東京、同準優勝の千葉ジェッツと同じ東地区で戦う栃木は、千葉が開幕連敗スタートとなり、A東京も他地区のチームに土をつけられるのを尻目に、10月と11月を1敗ずつで乗りきり17勝2敗。既に1度ずつあった2チームとの直接対決でもしっかりと勝利を挙げている。
その栃木にとって、12月前半の日程はシーズン最初の山場ともいえた。リーグ戦を中断して行われる第94回天皇杯2次ラウンドでは中地区首位の新潟アルビレックスBBと激突し、その後のリーグ戦も相手は西地区首位の琉球ゴールデンキングス、そしてA東京と続く。
新潟との一戦はシーソーゲームを5点差で制して1月のファイナルラウンド進出を決めたが、琉球戦は1戦目で再延長にもつれ込む激闘の末に敗れた。翌日の2戦目は取り返したものの、それから中2日で臨んだA東京戦も1点リードしていた残り5秒で逆転を許して1点差の黒星。12月は早くも2敗を喫したことになる。
新潟との再戦をきっちり連勝。
18勝4敗となって迎えた12月15日・16日の第14節は、2週前に相まみえたばかりの新潟との再戦。過去2シーズンはどの試合も寄せつけることなく完勝しているが、2週前の5点差という結果が示すように、今シーズンは簡単に勝てる相手でないことは明らかだった。
それでも栃木は、白星を2つ積み上げることに成功した。1戦目は第1クォーターで26失点を喫してからディフェンスの強度を上げて粘り、同点の残り1分4秒で生まれた渡邉裕規の3ポイントが決勝点となった。
2戦目は得点源であるライアン・ロシターを欠いたが、試合開始から7分以上にわたって無失点とディフェンスで圧倒。その後は我慢強く戦った新潟に競り合いに持ち込まれたが、第4クォーター中盤に再びリードを奪って以降は相手の追撃をかわして勝ちきった。