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香港カップの総賞金は約4億円!
ディアドラら日本馬もチャンス。
text by
平松さとしSatoshi Hiramatsu
photograph bySatoshi Hiramatsu
posted2018/12/07 16:30
香港沙田競馬場でのヴィブロス(右)と、ルメール騎乗のディアドラ。
リスグラシューは距離がカギ。
クロコスミアは日本国内でもGI勝ちがない上にこの距離も初めて。少々厳しい条件であることは否めないが、状態の良さと前走同様、自分の流れで競馬が出来れば面白いか。
リスグラシューも距離がカギになりそう。先述したエリザベス女王杯勝ちの他、牡馬相手の東京新聞杯(GIII)勝ちもあるように、ハマれば強烈な末脚を披露するが、果たしてこの距離で、ヨーロッパの強豪を相手にどこまで力を発揮出来るか、といったところだろう。
このカテゴリーだと有力なのはやはりヨーロッパ勢になる。
中でも今年の注目は凱旋門賞4着でブリーダーズCが5着だったヴァルトガイスト。フランスの名門アンドレ・ファーブル厩舎のGI馬だけに日本馬にとって手強い相手となりそうだ。
他ではオーストラリア経由で乗り込んだロストロポーヴィチやラトローブのアイルランド勢、メルボルンC3着のプリンスオブアランも怖い存在だ。
香港勢が強いスプリント。
香港スプリントはファインニードル(牡5歳、栗東・高橋義忠厩舎)。高松宮記念、スプリンターズSとJRAでは2つしかない芝スプリントのGIを共に制覇。現状日本のチャンピオンスプリンターであることは疑いようがない。
しかし、このカテゴリーの香港勢は驚異的な速さを誇る。今年も昨年の当レースで1、2着だったミスタースタニングとディービーピン、彼等を負かして現在4連勝中の暫定王者ホットキングプローンら快速馬が揃う。逆に言えばこれらをまとめて負かすようなら大したもの。ファインニードルの大仕事を期待したいが、果たして……。
香港マイルにはペルシアンナイト(牡4歳、栗東・池江泰寿厩舎)、モズアスコット(牡4歳、栗東・矢作芳人厩舎)、ヴィブロス(牝5歳、栗東・友道康夫厩舎)の3頭がエントリー。
ペルシアンナイトはマイルチャンピオンシップ(GI)を昨年1着、今年が2着。日本の現在のトップマイラーの1頭であることは間違いない。
そのペルシアンナイトを破り今年の安田記念を優勝。一躍トップマイラーの仲間入りを果たしたのがモズアスコットだ。前走のマイルチャンピオンシップは不利を受けて力を発揮できずに終わっただけに、海の向こうでその鬱憤を晴らしたいところ。