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「史上最年少王者」誕生への期待。
“新しいノアの顔”清宮海斗の挑戦。
text by
原悦生Essei Hara
photograph byEssei Hara
posted2018/12/05 16:30
GHCヘビー級王座を果たして戴冠できるかどうか……22歳の若武者に三沢光晴以来の伝統がのしかかる。
ノアの顔を、そろそろ変えないと!
「でも、それ(中嶋戦)とは別に、心残りもあります。
今回は、丸藤さんを越えるという願い、気持ち、それがボクのエネルギーになっていた。それを目的にして、やってきましたから。ケガが完治したら、丸藤さんに挑戦したい」
丸藤越えには丸藤の復帰という相手の時間が必要だが、清宮は近未来を見ている。
「ノアの顔が、杉浦さん、丸藤さんという時代は、もう変えないといけない。必ずボクが杉浦さんを倒してベルトを取りますよ」
丸藤正道、杉浦貴という2つのノアの「古い顔」を、清宮海斗という「新しい顔」に替える。清宮は自分に対して確認するように言った。
時代を変えたい思いは誰よりも……。
「リーグ戦は終わったけれど、気持ちは戦闘モードのまま。このスイッチを切らずにベルトに向かって集中していきたい。後はこのまま突き抜けたい。
ボクはこの1年間、安定はしていなかった。でも、運もあるでしょうけれど、いい方向に風が吹いてくれた。
時代を変えたいという思いは誰にも負けない。気持ちで勝負したい」
GHCヘビー級王座獲得の最年少記録では丸藤が26歳11カ月。逆に最年長記録では杉浦が47歳9カ月。
清宮は12月16日、横浜文化体育館で杉浦に挑むときは、22歳5カ月だから、勝つことができれば、丸藤の記録を大きく更新することになる。
参考だが、新日本プロレスのIWGPヘビー級王座では中邑真輔の23歳9カ月というレコードがあるが、これも数字で上回ることになる。