フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
ネイサン・チェン優勝のフランス杯。
ブラウン、田中、ボーヤンの現在地。
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph byAkiko Tamura
posted2018/11/27 17:30
左から、2位のジェイソン・ブラウン、優勝したネイサン・チェン、3位のアレクサンドル・サマリン。
ボーヤン・ジン不調の理由。
中国のボーヤン・ジンは、SP、フリーともあれほど得意だったジャンプのミスが出て、総合208.89で9位という成績に終わった。
「フランスのビザがぎりぎりまで降りずに、いったん飛行機をキャンセルして取り直した。こうしたことが精神的に影響を与えて、演技に集中できなかった」とフリー後、通訳を通してコメントしたボーヤン。
GPヘルシンキ大会では5位、ここでは9位とスランプ気味である。実はビザの問題だけではなく、ほかにも精神を乱される理由があったことを告白した。
今年の夏に、彼はブライアン・オーサーコーチの下に移るといったん報道されながらも、結局キャンセルになるという一件があった。
その理由は発表されていない。
この一件はファンや関係者の間に多くの憶測をよび、本人にも様々な方面から批判が集中。その反応のあまりの大きさに圧倒されたのだという。
連盟が本人の意図を確認しないままに発表に及んだという噂の1つは事実だったのか訊ねたが、「自分はコメントする立場ではないので」とノーコメントを貫いた。
田中「良い形として残ったものも」
田中刑事は、SPでは4サルコウのステップアウトというミスはあったものの、スピンやステップシークエンスにも勢いがある演技だったが、79.35と点が伸び悩んだ。
フリーも同じように4サルコウがきれいにきまらず、216.32で総合8位という結果に終わった。