Number ExBACK NUMBER
8万人が宇都宮郊外の山中に集結!
自転車ロードレースの国内最高峰。
text by
生島洋介Yosuke Ikushima
photograph bySonoko Tanaka
posted2018/10/28 10:00
山道を駆け抜けていく自転車も壮観だが、脇を埋めつくす観客もそれに負けずに壮観だ。
この山道の熱気は何につながっているか。
今年のレースは、UCI規則の変更に伴い大幅増の126選手が出走。地元の声援を浴びた宇都宮ブリッツェンがレース中盤まで集団の先頭を固めて存在感を示し、終盤からは地力に勝るワールドチーム所属選手がアタック。
最後はそのワールドチームの2人による一騎打ちとなると、互いに牽制しながらラスト1キロで先に仕掛けたロブ・パワー(ミッチェルトン・スコット)がアントワン・トールク(ロットNL・ユンボ)を押さえてトップでフィニッシュ。日本人最高位は、終盤まで集団に残った中根英登(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)の12位だった。
今年も若いファンを含む多くの観客が声援を送ったジャパンカップ。世界のトップレーサーに引き寄せられ、逆に彼らを驚かせている山道の熱気は、いずれ日本人選手を世界に押し上げる力のひとつになるのかもしれない。