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番記者アンケートでは1位返り咲き。
大谷翔平が新人王になる現実味は?
posted2018/10/08 09:00
text by
及川彩子Ayako Oikawa
photograph by
Getty Images
二刀流の挑戦でアメリカでも大きな話題になった大谷翔平選手。4月にアメリカンリーグの月間新人賞を受賞で幸先のいいスタートを切り、9月にも同賞を受賞し、鮮やかにルーキーイヤーの幕を閉じた。
今シーズンの成績を見ると、投手では10試合に登板し4勝2敗。打者としては本塁打22本、打点61、2割8分5厘と1年目としては十二分な結果を残している。
シーズン終了と同時に、アメリカの記者たちは最優秀選手賞(MVP)や最優秀新人賞への自分の“推しメン”への愛情たっぷりの記事を書いている。
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100年に1人の選手を新人賞に選ばないなんてありえない、という凄まじい熱量のニュアンスで書かれた一連の記事は、読み手がちょっと引いてしまうほど。もちろんベーブ・ルース以来の二刀流である大谷に対し、スポーツ誌『スポーツ・イラストレイテッド』、『スポーティングニュース』などの記者たちも高く評価している。
ちなみにメジャーリーグは番記者対象にシーズン中から毎月のように新人賞への投票アンケートを行なったが、最新の9月25日のものは大谷選手が154ポイントで、5月30日以来の首位に返り咲いている。(参照:https://www.mlb.com/news/rookie-of-the-year-poll/c-295860692)
全米野球記者協会の記者投票。
最優秀選手賞(MVP)、サイヤング賞、最優秀新人選手、最優秀監督などの賞は、ワールドシリーズ終了後の11月上旬に全米野球記者協会(The Baseball Writers' Association of America)に所属している記者の投票によって決定する。
同協会のHPによると、最優秀新人賞は協会員の中から選ばれた60人(各リーグごと30人)の記者がそれぞれ1位から3位の選手を選出。1位は5ポイント、2位は3ポイント、3位は1ポイントを獲得し、合計ポイントが高い選手が晴れて最優秀新人賞の栄誉に輝くシステムになっている。
記者全員が1位投票した場合の150ポイントが最高点で、昨年、52本の本塁打を放ったヤンキースのアーロン・ジャッジ選手、本塁打39本のドジャースのコーディ・ベリンガー選手には、全記者が1位投票し、満場一致で同賞を受賞している。