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絶対王者バイエルンがまさかの失速。
原因は選手層、アンチはホクホク顔。 

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島崎英純

島崎英純Hidezumi Shimazaki

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photograph byUniphoto Press

posted2018/10/05 10:30

絶対王者バイエルンがまさかの失速。原因は選手層、アンチはホクホク顔。<Number Web> photograph by Uniphoto Press

ミュラー、ノイアーらを擁して相変わらずの陣容であるバイエルン。しかし今ひとつ勝ち点を稼げていない状況だ。

コマン、トリソらが長期離脱。

 満足のいく補強が叶わなかったうえ、シーズンが始まると負傷者が続出します。リーガ開幕のホッフェンハイム戦でMFキングスレー・コマンが左足首の靭帯断裂で長期離脱を強いられます。右ウイングのレギュラー格だった彼を失ったことでロッベン、ニャブリらの負担が増すことになりました。

 そして、第3節のレバークーゼン戦ではMFコランタン・トリソが右膝十字靭帯と外側半月板を負傷し、DFラフィーニャが左足首の内側側副靭帯を損傷するダブルショックにも見舞われます。

 トリソは数カ月、ラフィーニャは数週間の離脱となり、この時点でバイエルンのトップチームでフル稼働できるフィールドプレーヤーは17人になってしまいました。極めつけは引き分けに終わったアウクスブルク戦で、ターンオーバー的な起用で左サイドバックを務めたゴレツカが足首を負傷して途中交代。幸いゴレツカのケガは軽症でしたが、現状のバイエルンは深刻な人材難に陥っています。

 17人のうち、30代が6人。34歳のロッベン、35歳のリベリーがリーガとCLの両輪で試合出場を続けるのは現実的ではなく、正直言って今のバイエルンは連戦をこなすだけの戦力を維持できていません。

バイエルンの失点にハイタッチ。

 バイエルンが突如勝ち星を挙げられなくなったのはトリソ、ラフィーニャが負傷したレバークーゼン戦以降の連戦に起因しているようです。

 CLグループリーグ第1節ベンフィカ戦(○2-0)、リーガ第4節シャルケ戦(○2-0)は勝利しましたが、アウクスブルク戦(△1-1)、ヘルタ戦(●0-2)、そしてアヤックス戦(△1-1)と3試合勝利なし。6連戦の最後はリーガ第7節のボルシアMG戦ですが、このゲームを落とすと混戦のリーガで一気に順位を下げる可能性もあります。

 限られた戦力で連戦を戦うと、心身ともダメージが蓄積されてプレーパフォーマンスが下降するのは自明の理。バイエルンの停滞は主力選手の疲労が影響しているのではないかと感じます。

 ドイツで生活していると、国内におけるバイエルンに対する態度は完全に二分化されていると感じます。他クラブのサポーターは当然バイエルンが大嫌い。バイエルンが失点した試合経過情報が流れるだけで他会場のサポーターは大騒ぎ。敵だったはずのサポーター同士がハイタッチするシーンも見られるなど、バイエルンの“受難”についてはお互いの意思が一致します。

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