プロレス写真記者の眼BACK NUMBER
丸藤正道とKENTAが運命の再会!
熱く燃えた5年ぶりシングルマッチ。
text by
原悦生Essei Hara
photograph byEssei Hara
posted2018/09/04 11:30
お互いに全力で、得意技も存分に出して戦うことができた、丸藤正道とKENTA。ファンも、この夢の組み合わせと熱い戦いぶりに酔った。
WWEの選手が他団体で戦うのは珍しい。
丸藤は自分の記念試合に異なる団体の垣根を超えてまで参加してくれたイタミに感謝した。
WWEのスター選手が他団体のリングに上がるのは異例なことだ。
「やっぱり最高の男ですよ。戦っている間、いろいろ思い出したし、いろいろな感情が湧き出てきた。
それは彼がデビューした時、そして組んだ時、戦った時、別れた時。年数にしたら、長いことかもしれないけど、この30分ぐらいの中で、すべてを思い出しましたね。
悔しいけど、憧れか。一番上の存在に行ってしまったから。やっていて、正直そう思う。今まで言わなかったけど。世界を股にかけて試合をしているアイツはうらやましい。
だけど、だからこそ、オレは彼がいないこのステージでしっかり試合をしていこうと思う」
全日本プロレス入団の頃の2人。
戦いが始まると印象はイタミからKENTAに変わっていった。
「数年前にやった彼とは違うところを感じることもできた。あっちではこういうことを学んでいるんだな、と」
丸藤はある部分はイタミであるという現実的な違いも感じたが、思わず「ケンタ」と叫んでしまった。
丸藤がいた全日本プロレスに小橋健太と1字違いの小林健太が入門してきたのは1999年のことだった。丸藤はその入門テストも見ていたし、2000年5月には小林のデビュー戦の相手も務めた。
だが、三沢光晴が新団体ノアを設立したことで、2人は運命的にノアに移った。