欧州4大リーグに居続けられれば。

　それでもやれることはやり切った。しかし「もっとできただろう」という悔しさは消えない。怪我とは無縁だった岡崎が、そんな「やり切れない悔しさ」を味わった。それもワールドカップという大舞台でだ。

　2022年のカタール大会を目指す。

　岡崎の想いは非常に切実だ。諦めない姿勢や挑戦するという美徳とも関係ない。だから、募る悔しさが新たな夢を抱かせた。

「大きすぎる夢を抱きすぎると、躓くこともある」

　岡崎は以前そんなふうに語った。慎重なタイプで、大きな夢よりも実現可能な夢しか抱かないとも話していた。常に客観的に現実を感じとり、いかに対処すべきかを分析する男でもある。4年後の大会出場への欲をはっきりと口にしたのは、ある意味、岡崎らしくないとも感じる。

　確かに現在32歳の男が抱く夢としては大きすぎるし、無謀だと言う人がいても当然だろう。もちろん現実がそんなに甘くはないことは、彼自身が一番わかっている。

　それでも、同世代の選手が次々と欧州主要リーグから去るなかで、プレミアでプレーしているという意地と自信が、岡崎に4年後のビジョンを描かせているのだろう。

「僕は僕だけの生き方をしたいと思っている。そのなかで欧州の4大リーグ（プレミア、リーガ、セリエ、ブンデス）に居続けることができれば、代表に選ばれるだろうと胸を張れる。そういう気持ちを見せる選手として、ここに居続ける選手がいないといけない」

　もし出場機会が減ったとしても、欧州の表舞台で戦い続けることにこだわりたいというのもまた、彼の夢だ。それを4年間継続できれば、カタール大会も見えてくる。

身体についてストイックに。

　レスターとの契約は'19年夏で満了だ。

　契約延長、もしくは移籍を見据えても、'18-'19シーズンは重要な年になる。

　昨シーズンも監督交代後は出場機会が減ったが、徐々に監督の信頼を得て、先発の座を勝ちとった。6ゴールとプレミアでは最多得点を記録した。指揮官も岡崎の早期復帰を望んでいたほどで、怪我さえなければという想いはレスターも同じだっただろう。

「今までは身体について、そこまでストイックに考えたことはなかった。食べたいときに食べたいものを食べる。そんな感じで、ケアについても気が向けば……という程度だった。でも、もうただ、サッカーをやっているだけでは通用しない年齢だと思い知った。長友佑都というマニアもいるし、いろいろ教わりながら、継続的にやっていきたい」

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