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近藤朱里が喫したUFCでの初黒星。
33秒で散った娘に母からの電話。

posted2018/05/23 17:00

 
近藤朱里が喫したUFCでの初黒星。33秒で散った娘に母からの電話。<Number Web> photograph by Syuri Kondo

初の敗戦は開始33秒のTKO。この悔しさを胸に近藤朱里は這い上がる。

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近藤朱里

近藤朱里Syuri Kondo

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Syuri Kondo

 たくさんの思いを胸に挑んだ試合。

 初めての海外、UFC2戦目チリ大会。勝ちたかった。もちろん勝つつもりで、自分の中では勝って世界に名前を轟かせて笑顔で日本に帰るつもりでした。

 応援してくれる人、サポートしてくれてる方、私と関わってくれてる全ての人に勝利報告をすることが、一番喜んでもらえることだと思っています。そう報告したかった。

 この試合のために練習してきた日々。私に勝利してほしいと、熱い指導をしてくれたボスジムの(田島)剛先生、(田島)洋先生。スカイライブの土居さん、木村さん。門脇さんやいろんな人に勝利という報告をしたかった。

 試合は33秒で相手のミドルがレバーに入り、効いてしまいました。はじめての負け。そして、TKO。33秒という結果。

 あんなに練習して積み重ねたものを何も出せず、33秒で散りました。終わった直後は涙も何もでませんでした。

 少し時間が経つと、いろんなものがこみあげてきて、申し訳なさ、自分の情けなさ、恥ずかしさとカッコ悪さに悔しくなり、涙が止まりませんでした。

 こんなカッコ悪い自分で日本に帰れない。せっかくのチャンスを掴めなかった自分が本当に嫌になりました。

「海外」は言い訳にならない。

 でも、たくさんの人からメッセージがきて、「地球の裏で試合をしてくるってかっこいいことだ、胸を張って帰ってきな」「変わらず応援してます」と暖かい言葉ばかりかけてくれて、その言葉に励まされて救われました。

 いくら落ち込んで悔やんでも、結果は変わらない。その時間があるなら、何がダメだったのか反省して、次に向けてシフトチェンジするしかない。くよくよする時間なんて、もったいない。

 今回の試合、初の海外、移動も約30時間、たくさん初めてのことがありました。特に計量後のリカバリーや、時差、睡眠、体調管理をしっかり考えなければならなかった。

 本当に反省です。コンディションの大切さ。日本でやるのとは違う。自分の中でしっかり考えたつもりでしたが、甘かった。お腹の調子が悪くなったり、チリ入りして時差13時間に順応できず、質のいい睡眠をとれなかった。

 そして、「海外」は言い訳にならない。

【次ページ】 負けたあと、母から電話が。

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