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西野朗監督に今一番大事なこととは?
トルシエが伝えた最後のアドバイス。

posted2018/05/23 11:30

 
西野朗監督に今一番大事なこととは?トルシエが伝えた最後のアドバイス。<Number Web> photograph by Mutsu Kawamori/AFLO

4月29日、リーガ・エスパニョーラのヘタフェを視察した時の西野朗・日本代表監督。東奔西走……短い時間ながら出来うる限り多くの選手を見て回っている。

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田村修一

田村修一Shuichi Tamura

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Mutsu Kawamori/AFLO

 西野朗・日本代表監督に与えられた準備の時間は、大会直前の3週間だけである。その短い時間で、彼に何が可能であるのか。また、そうした状況で本大会に臨む日本代表に、グループリーグ突破の可能性はあるのか。

 フィリップ・トルシエが語る日本が直面する厳しい現実とは……。

監修:田村修一

「西野氏はゼロから始めるわけではない」

――あなたは西野氏が唯一の適任者と言いましたが、与えられた時間はとても短いです。実際に使えるのはワールドカップ直前の3週間だけですが、そこで彼は何をすればいいのでしょうか?

「チームはすでに出来上がっている。グループは25~27人で構成されていて、お互いに良く知っている間柄でもある。それはヴァイッドが呼んだ若手と、それ以前からいるベテランたちだ。

 彼らがオーストリアの1次キャンプに参加するのだろう。彼らを適材適所に配して親善試合でテストする。すべては迅速に決まっていくだろう。ディテールやメンタルによってすべてが決まる。相手をよく分析して望ましい戦略を立てる。しかしそれは大仕事ではない。西野氏はゼロから始めるわけではないからだ。

 もしモウリーニョやベンゲル、グアルディオラを起用していたのであれば、日本をよく知らないから準備に少なくとも4~5カ月が必要になっていただろう。だが西野氏はそうではない。彼は日本を良く知っており、日本は決して丸裸のままでワールドカップに行くわけではない。

 まったく逆で、とりわけ本田と香川、岡崎の復帰は大きな力になるはずだ。若い選手たちだけでなく、主力選手たちにも自信を与えるからだ。サポーターにもそうだ。だから私は3週間でチームの準備は整うと思っている」

【次ページ】 「日本人に適したプレーではなかったと思う」

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