藤田俊哉の日欧蹴球比較論BACK NUMBER
本田、麻也獲得に尽力したVVV会長。
勇退決断で藤田俊哉が聞いた秘話。
text by
藤田俊哉Toshiya Fujita
photograph byAFLO
posted2018/05/17 11:15
VVV所属時の吉田麻也(左)と堅く握手するハイ・ベルデン会長。彼の存在があったからこそ、日本人選手の飛躍があった。
海外の実力者との繋がりは財産だ。
私はセフさんの紹介でハイ会長と縁をいただいた。その後フェンロに住むようになり、リンブルフ州における2人の偉大さ、2人の深い関係性をあらためて感じることができた。セフさんは4つのプロクラブが存在するリンブルフ州の父的な存在といわれ、この地域のフットボールに問題が発生した際の相談役として頼られている。
グランパス退団後はPSVの監督としてリーグ優勝にも導いた。それを最後に現場からは離れているが、今なお多くのアドバイスを求められている。
また、当時コーチを務めていたドワイト・ローデヴェーヘスは、その後はオランダで監督となり、ジェフ千葉でも指揮をとった。オランダU-20代表監督に就いた彼は、現在A代表のコーチも兼務している。
彼ら以外にも、Jリーグには海外の多くの実力者との繋がりがある。それは素晴らしい出会いであり、貴重な財産とも言える。身近な関係性を大切にし、長く友好的な付き合いとしたい。そうなればさらに世界に挑戦するチャンスが膨らみ、それは必ず日本サッカーのレベルアップに繋がる。
日本サッカーが培ってきたネットワークは、様々な場面で可能性を秘めている。その繋がりを大切にして更なる成長を目指したい。