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森保監督と東京世代、目標は高く。
「“おめでとう”の言葉を目指して」
text by
二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph byIchisei Hiramatsu
posted2018/04/09 07:00
サンフレッチェ広島を3度のJ1制覇に導いた森保一監督。東京五輪世代を率いる冒険に期するものがある。
最後に“おめでとう”と言われるように。
森保が掲げるのが「結果」と「経過」である。Jリーグを3度制した勝負師の顔には、自分自身が無名からはい上がったように、原石を磨く情熱ものぞく。
「大きなタスクが2つあると思っています。1つが東京五輪でみなさんに喜んでもらえるような結果を出すこと、そしてもう1つが選手たちを伸ばすこと。選手は大半の時間をクラブで過ごすことになりますけど、代表だからこそ味わえるいい刺激や経験を、日常に活かしてもらいたい。
五輪の監督に就任して大半の方から“おめでとう”と言っていただきました。ただ、厳しくて苦しい過程も待っているはずです。そのなかで最後に“おめでとう”と言ってもらえるようにしたいと思っています」
人を伸ばし、勝利を手にし、平和を謳う。
後づけではない。きっと定められた運命。森保一だからこそ果たせる使命がある。
(Number943号『森保一「“おめでとう”の言葉を目指して」』より)