フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
ザギトワ首位、メドベデワ2位のSP。
自己ベストの宮原4位、坂本も5位に。
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph byAsami Enomoto/JMPA
posted2018/02/22 11:30
15歳にして史上世界最高得点でSP首位に立ったザギトワ。ロシアから来た上位2人は別次元の強さを見せている。
ノーミスだった坂本は5位発進。
坂本花織は、ベートーベンの『月光ソナタ』のピアノの音に合わせてレイバックスピンから演技を開始した。
伸びやかにステップシークエンスを滑り切った後、後半で3フリップ+3トウループ、3ループ、2アクセルをきれいにきめた。73.18で自己ベストスコアを更新し、5位発進。
緊張をどうやって解いたのかと聞かれると、「出だしちょっと躓いて、なんか気持ちが楽になりました」と無邪気な笑顔を見せた。
大勢の記者に囲まれて、照れながらも自分らしさを失わないところも、坂本の長所である。
中野園子コーチに「この舞台で最後、しゅんとなって終わるか笑顔で終わるかは、自分で決めたらいい」と言われて、送り出されたという。
アメリカ人の記者に「メダルを取れる可能性はどのくらいと思うか」と聞かれると、少し考えてから「20%から30%くらい」との返答。なぜそんなに低いのか、と聞き返され「まだまだ上の人と闘えるレベルじゃないし、まだ自分自身と闘うことで精いっぱいなので」と答えた。
自己ベストスコアが出たことについては、「やってきたことが認められて出た点数かな」と嬉しそうに照れ笑い。
23日のフリーは「ショートですごい自分の演技ができたので、フリーも自分らしくやって楽しんで、最後は笑顔で終われたらいいなと思います」と言葉を結んだ。
長洲未来は3アクセル転倒で9位スタートに。
6位には、3ループで片手をついたが高い5コンポーネンツで73.15を手にしたカロリーナ・コストナーが入った。
7位は、3+3トウループの最後の着氷が乱れたカナダのガブリエル・デールマン。
8位は自国の観客の前でノーミスを決めた、韓国のチェ・ダビン。
長洲未来は冒頭の3アクセルで転倒して、66.93で9位スタートになった。
女子フリーは、2月23日の午前中から行われる。