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ACLに柏が3年ぶりに帰ってきた!
目を引く伊東純也の“新スタイル”。
text by
原山裕平Yuhei Harayama
photograph byAFLO
posted2018/02/01 07:00
代表にも名前を連ねた伊東純也、運動量、ドリブルに加えて新たなプレースタイルが彼を一段高みに連れていく。
伊東はドリブラーだけじゃない新スタイルを披露。
さらに62分には、今度は鋭いスルーパスで再びクリスティアーノのゴールを演出した。
「間で受けられるようになっているので、そこでターンしてスルーパスを出したり、そういう部分もやっていければいい」
ドリブラーの印象が強い伊東だが、サイドに張るだけではなく中でボールを受け、前線にパスを供給するという新たなスタイルを見せつけた。
伊東の勢いは止まらない。終了間際には左サイドからのクロスに飛び込んで、ダメ押しの3点目をマーク。1得点2アシストと大車輪の活躍で、柏に3年ぶりとなるACL出場をもたらした。
「今年はよりそこ(数字)にもこだわろうと思っている。チームを引っ張っていけるように頑張っていきたい」
飄々としていて自由奔放に見える伊東だが、攻撃の軸としての自覚が芽生えているのだろう。
レギュラークラスが続々と新加入。
伊東だけではない。新加入選手の存在も、柏に変化をもたらしそうだ。降格した大宮アルディージャから江坂任と瀬川祐輔、同じくJ2に沈んだアルビレックス新潟から山崎亮平、小泉慶、さらにアビスパ福岡からはリオ五輪代表でもある亀川諒史を引き抜いた。いずれもレギュラーを張れる人材であり、昨季に比べ選手層が格段にアップしたことは間違いない。
この試合でスタメン出場を果たしたのは江坂だけだったが、背番号10を託されたこのアタッカーは、この試合もトップ下の位置で躍動した。巧みにボールを引き出し、スルーパスを供給すれば、クロスに飛び込んで決定的なシュートを放つ。さらには力強いミドルも持ちあわせるなど、前線の潤滑油として機能した。
この日はゴールに嫌われ続けたものの、とりわけ後半に決定的なシーンを何度も生み出した。加入間もないにもかかわらず連係面もスムーズで、伊東とともに昨季は物足りなかった得点力の向上を実現し得るキーマンとなりそうだ。