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内田篤人が指名した意外な重要人物。
夏の移籍も「憲剛さんに相談したの」。
text by
了戒美子Yoshiko Ryokai
photograph byAFLO
posted2018/01/30 07:00
内田篤人と中村憲剛、ツーショットのイメージは強くない。しかし、2人の間には不思議な結びつきがあるのだ。
なぜ2018年のW杯に内田はこだわるのか。
そして、なぜ'18年W杯にこだわるのか、中村なりの結論を出してくれた。
「飄々としているけど、ああ見えて内には秘めてる。'10年に悔しい思いをしたから'14年があって、それが今につながると思う。結局篤人は、W杯で何もしてない。'14年も彼自身は頑張った方だけど、チームは勝てずに終わってる。だから今にかけてるんじゃないかな……執念、じゃないですか?
今回帰ってきたのも、なりふり構わないと言うか。1回決めたことはスパンとやり遂げるタイプだし。こう話していくと代表に戻りたいと思うのは必然かなと。そのためにJに帰る。(日本に戻ることに)抵抗があったとしても、もはやそれさえも関係ないというか」
執念、それが中村の出した結論だった。内田にはおよそ似つかわしくない言葉だが、不思議としっくりくる。
エールを送りつつ、中村はこんなことも明かしてくれた。
「あれから電話、かかってこないですよ」
昨夏、ドイツ国内で移籍したことも、もちろん今回の帰国も特に報告はない。
「ま、日本にいるならそのうち会うでしょ。ちょっと不思議な関係だけど、お互いそれでいいと思ってるから」
今年のJリーグでは、そんな2人の対戦も見られると思うと、かなり楽しみでもある。