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浦和を愛し、浦和に愛された男。
那須大亮の幸福な5年間と旅立ち。 

text by

二宮寿朗

二宮寿朗Toshio Ninomiya

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photograph byJ.LEAGUE PHOTOS

posted2018/01/18 08:00

浦和を愛し、浦和に愛された男。那須大亮の幸福な5年間と旅立ち。<Number Web> photograph by J.LEAGUE PHOTOS

2017年にACLでの優勝を体験したことも、那須大亮にとっては忘れられない記憶になることだろう。

浦和のオファーは嬉しかったが、成長するための決断。

 それでも2017年シーズンは、最も苦しいシーズンとなった。

 7月29日のコンサドーレ札幌戦。試合中に左太腿肉離れを負い、戦線を離脱した。終ってみればリーグ戦の出場は9試合のみ。焦って調整を急いだためかケガも再発した。プロ16年目にして初めてケガに泣かされた。

 シーズンを終えたときの、彼の無念そうな表情を忘れられない。

「気持ちと体がうまくマッチしない難しさがありました。堀(孝史)さんが監督になって最初の1カ月、2カ月に加われなかったことは悔しくて、ちょっと焦ってしまったのがいけなかったのかケガの再発もありました。何が一番悔しいって、チームの力になれなかったのが何よりも悔しかったです」

 だが下を向くことはなかった。

 浦和からの延長オファーは嬉しかった。

 そしてまた自分を「欲しい」と言ってくれた神戸のオファーも嬉しかった。

 気持ちが揺れるなか「もっと自分が成長していくために」彼は熟考の末に神戸行きを決断する。

 元日の短い電話。最後に彼は「浦和には感謝しかありません」と言った。そして「これからも全力で成長します」とも。電話越しからそのマグマは伝わってきた。

 浦和での幸福な5年間を終え、那須大亮は旅立っていく。

 そして、空前絶後の熱血男がヴィッセル神戸に、たぎる熱を吹きこんでいく。

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