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松山英樹、ゴルフコース監修に本腰。
日本には純粋に難しい所がない?
posted2017/12/13 08:00
text by
桂川洋一Yoichi Katsuragawa
photograph by
Yoichi Katsuragawa
静岡県の太平洋クラブ御殿場コースは、日本のゴルフシーンにおいて大切な役割を担ってきた。
2001年11月、当地で行われたワールドカップで日本のファンを熱気に包んだのがタイガー・ウッズだった。24カ国48選手が出場した大会の優勝こそアーニー・エルスとレティーフ・グーセンの南アフリカコンビに譲ったものの、当時すでにグランドスラムを達成していたウッズによる最終ホールでのチップインイーグルは、いまも語り草になっている。
もちろん1977年から開催されてきた三井住友VISA太平洋マスターズ(前年までは総武カントリー総武コース)は、日本男子ツアーの名物トーナメントのひとつ。雪化粧を始める秀峰富士に見守られた歴代優勝者には、時代ごとの名プレーヤーの名前が並ぶ。セベ・バレステロス、グレッグ・ノーマン、中嶋常幸、尾崎将司……。今年は熾烈な賞金レースの主役のひとりとなった小平智が、古閑美保夫人とともにカップを掲げた。
過去に2度優勝した伝統コース改修の監修に。
そして、松山英樹は過去に2度優勝した。大学生アマとしてプレーした2011年と、後続に7打差をつけて圧勝した2016年。いずれの試合も大きなインパクトを残すものだった。
伝統ある当コースは来年、全面改修に乗り出すという。クラブが発表したところによれば、2001年から'02年以来の大規模な改造となる。「国際水準のレベルに引き上げることを目的」とし、世界的に知られるコース設計家であるリース・ジョーンズ氏が改修を担当。そして、松山が「監修」を務めるというのだから注目度は高い。
このニュースは11月に公になり、当然ながら「松山英樹」の名前が報道を先行した。ただし、本人はというと「必ずしも僕が全部やるわけじゃないんですけどね」と少々気恥ずかしそうに言う。