サインに記した、ずっと大切にしている言葉は……。

　インタビューの終盤、サイン色紙に今の気持ちを書いて欲しいと差し出した。

「慶應の岩見としてですか？　楽天の岩見としてですか？」

　一瞬悩んだが、慶應を選択した。一文字一文字、丁寧に岩見雅紀と書いてくれた。せっかくなので“楽天・岩見”バージョンもねだってみた。岩見は嫌な顔一つせず、さらさらと、崩し文字でサインすると「自分で文字は考えたんです」と、はにかんだ。

　最初の1枚に見入ってしまった訳は、彼が中学を卒業する時、恩師が贈った色紙に書かれた文字と同じ言葉だったからだ。今もまだ岩見は大切に飾っているという。

『夢の続き』

　壮大なる夢は、これからが始まりだ。

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