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フェンシング協会会長になった太田雄貴。
「東京五輪まで」に目指す改革案とは。
text by
石井宏美Hiromi Ishii
photograph byYuki Suenaga
posted2017/11/17 11:30
テクノロジーの力でフェンシングをより分かりやすく。
現在、広告業界のトップクリエイター・菅野薫氏とフェンシングという組み合わせのプロジェクトが、東京オリンピック・パラリンピックに向けて進められている。最新技術を使って競技の映像にコンピューターグラフィックスなどを融合させる「フェンシング・ビジュアライズド」と呼ばれるもので、周囲からの実用化への期待も大きい。
選手の試合での体の動きを撮影し、マーカーを付けた部分の動きをデジタルデータ化し、視聴者には速すぎて見えない剣先の動きにコンピューターグラフィックスで光の軌跡をつける工夫が施されている。講義では、受講者に向けこの技術を使った映像が上映され、エペ、フルーレ、サーブルの3種目が分かりやすく説明された。
太田 東京オリンピックまでにはなんとか間に合わせたいと思っています。(フェンシングの)ルールが分かりづらいという課題を、テクノロジーによって解決したいですね。
常識にとらわれない発想で、日本フェンシング界を変えようとしている太田氏。「今後もあっと驚かせるような取り組みを行っていく予定」だと明かした。
次回は11月22日(水)、株式会社VICTAS取締役会長、一般社団法人Tリーグ理事の松下浩二氏を講師に迎える。